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流派の主旨
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賣茶翁(近世中期の人)の精神と文人サロンの現代的融合を夢見て
「いつでも、どこでも、だれでもできる 煎茶道および文人花道」
を提唱し、日々の生活の中に芸術的真実の瞬間を創り出し、集まる人皆の喜びと
することです。 |
流派の標語〜私たちの煎茶道はここから始まります。 |
真実の煎茶道ライフを送っていますか。
楽しく学んでいますか。
主客が風流の交換をしていますか。
誰にでも心のこもったおいしい煎茶をいれようとしていますか。 |
家元が語る流派の物語 |
明治20年代も終わりの頃一人の青年が文人でありたいがために全国行脚の旅
に出ました。長い旅の終わりに彼はついに賣茶翁の偈語にめぐりあいます。
心のよりどころを「賣茶翁の言葉」の中に見い出します。その時彼が知ってい
たかどうか、賣茶翁もその青春時代に苦悩の旅を続けたことを。人は自分に似
せて世界を理解するといいます。そのとき彼は父親より見よう見まねで習った
煎茶の手順を整備し、それを賣茶流として広めて行きました。それこそ自らの
血と汗でつかんだ真実として。彼の父や祖父に連なりながら、新しい一歩を踏
み出すために。
それから百年の歴史が流れ、財団として認められるまでには、彼の心に共鳴
する多くの人の助けがあり、様々な茶会があり、意欲に満ちた花展があり、
それを通して会員はおのおのの力で喜びも楽しみも悲しみも分かち合った同行
者(どうこうしゃ)として互いに認め合える団体に育ててきました。
「煎茶道は完成すれば一つの芸術の体系を成します。しかし大切なことは結果
としての体系ではなく煎茶の道を契機として私たち一人一人が真実の生活を送
れるかどうかということです。それを試みる過程が大切なのです。」
これは私が三代目を継承したときの言葉です。その想いは今でも変わりません。
そのときから20年。本部と支部は、たとえ少しづつでも粘り強く修練を重ねそ
の持続によっていつの日にか煎茶道の魂に触れることを願って様々に研修を重
ねています。道のりは遠いのですが、私たちの心は喜びに満ち、明日を夢見て
います。 |
三癸亭賣茶流煎茶道の特質 |
私たちの煎茶道や文人花道は、あなたが、私たち固有の点前や考え方によって
煎茶を味わい、花を生けたりしながらあなた自身を楽しむ工夫を提案します。
あなた一人から始められます。
次にあなたの周囲の人にあなたの楽しみを分かち与えて下さい。
それがサロンです。
楽しみはあなたとあなたの友人に静かで確実な喜びをそっと授けてくれます。
それを反復すればあなたは人生と調和できるのです。 |